スノーデンリークとは?
本書を読むことで、NSA(アメリカ国家安全保障局)と情報機密の関連について、いかようであったか、一通りの理解を得ることが出来る。また新書という読みやすい形で完結しているのも本書の特徴である。
2001年9月2日のアメリカ同時多発テロ事件以降、テロ防止の名の下に、アメリカ政府は技術発展の著しいインターネットを通じた大規模な監視体制を構築していた。ところが対象となっていたのはテロリストだけではなく全世界の一般市民だった…。
- 作者: エドワード・スノーデン,青木理,井桁大介,金昌浩,ベン・ワイズナー,宮下紘,マリコ・ヒロセ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2017/04/14
- メディア: 新書
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個人的に
本書で有意義な情報としては、下記に示すものだと思う。
① 電話のメタデータのバルク・コレクション
電話会社に、すべての電話のメタデータを毎日提出させるプログラム(通信内容は含まず)
② プリズム
電子メールやSNSによる通信内容を秘密裏に提出させるプログラム
③ アップストリーム
海底の光ケーブルにアクセスし、情報を得る。
行き過ぎた監視のもとに必要なのは第三者の監視だろうか。昨今ニュースでも挙げられている、テロ等準備罪においても本書と照らし合わせることで民主主義の在り方について考えさせられる。一般人が法律を破れば、厳正に処罰されるのに対し、権力を持った官僚は同じように法を逸脱しても国家保障のためと言い逃れができるこの現状をどう打開するか。
<日本では、テロよりも風呂場で滑って死ぬ確率の方がはるかに高い。>