前回
今回の趣旨
A コイルに何も入れない「空心コイル」と「鉄心入りコイル」の違い
画像引用:
https://bustei.publicmap.jp/article/00001_000584
A
まず言葉の定義について確認します。
磁気:S極とS極が反発するといった性質を作り出す力
磁力:磁石同士の間に働く具体的な力
磁界:磁力の働く場所
磁束:磁極の強さと方向を1本として線の束で表したもの。単位:Wb
透磁率(μ):磁気の通りやすさ
空心コイルと鉄心入りコイルの違いは中心が空気で満たされているか強磁性体で満たされているかの違いです。結論を言うと、強磁性体が存在する場合は透磁率が空心コイルに比べ強くなるため、鉄心入りコイルの方が磁束密度が高くなります。磁束密度が高いということは磁力線同士の間隔が狭まっているということです。そのため、鉄心部分では磁束密度は高まります。但し、磁界の強さは(コイルに流す電流 × コイルの巻き数)で表されるため、鉄心の有無は関係ありません。だから、鉄心入りコイルはコイル中心付近では磁束密度が高まりますが、それは磁力線を中心付近に集中させているためで、磁力線そのものの総量は変化していません。